分岐点の決断ー借入と拡張、そして人財の課題
- 吉川義之
- 10月20日
- 読了時間: 2分

※この記事は前記事「アバンサール創立の原点ー理想と現実のはざまでー」の続きになっています。
信念は曲げられない――そう心に決めた私は、開業からわずか一年余りで、事業所を分ける決断を下しました。
当時、会社の預貯金は十分ではありません。それでも、当初掲げた「適切さ(公正)に合わせた支援」を実現するには、サービス構造を切り分ける必要がある。そう考え、私は借入という選択を取りました。
思い返せば、創業まもない会社で、一期目の決算書しかない状況です。常識的には慎重を求められるタイミングでしたが、知り合いの経営者に紹介いただいた信用金庫の支店長に直談判し、率直に構想と意志をお伝えしました。
結果は想像以上でした。支店長は即座に前向きに動き、融資が決定。今思い返しても、これは小さな奇跡だったと思います。
こうして開業から1年3か月で、タイプの異なる新しい事業所を立ち上げ、二つの拠点を運営する体制が始まりました。
急拡大の影:人財確保という新たな壁
しかし、ここから人財の課題が一気に表面化します。
開業後まもなく利用者数が伸び、4か月目には私の業務を半分担える人材を採用。さらに利用者が増え、その約半年後にも追加採用―創業初年度は、現場運営と採用を同時に走らせる慌ただしい日々でした。
そして、二つ目の事業所オープン。これは一度に複数名を確保しなければならない規模の採用でした。スピードを優先した結果、私はいま振り返っても採用を焦っていたと思います。
この新規オープン時の採用が、のちにアバンサールに大きな問題をもたらす―当時の私は、まだその兆しをきちんと掴めていませんでした。
次回更新予定:10月27日(月)



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