採用の落とし穴ー理念採用か、欠員補充か
- 吉川義之
- 10月27日
- 読了時間: 2分
更新日:10月27日

※この記事は、前記事「分岐点の決断ー借入と拡張、そして人財の課題」の続きになっています。
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二つ目の事業所の立ち上げで、私は一度に複数名の採用が必要になりました。
それまでの採用は、縁のある人や知人の紹介が中心。外部公募での採用は、ほぼ初めてです。
そこで私は、求人広告や求人サイトに登録し、応募があれば面接へ―そして、枠を埋めるために採用していきました。
今思えば、“理念への共感”より“欠員の充足”を優先してしまっていたのです。振り返ると、正直、怖いほど拙速でした。
結果として、私の理念に共感して集まった人ではなく、「とりあえず働きたい人」が増えていきました。当然、サービスの質は徐々に低下し、経営のビジョンと現場の価値観は乖離します。
ここでは詳細を記せませんが、私自身の身に危険が及ぶような出来事も、いくつか起きました。
がむしゃらに頑張るほど、空回りしていく―。
出入りが多くなった職場では、採用コストはかさむ一方、売上は伸び悩み、毎月の資金繰りに神経をすり減らす日々。あの時期の緊張感と不安は、今でも苦い記憶として残っています。
★ なお、現在のアバンサールでは、当時の反省を踏まえて採用フロー(一次・二次・最終)を整備し、基準を満たさない場合は不採用としています。 その運用の結果、理念に共感してくれる仲間が自然と集まるようになりました。
臨界点:月例会議での衝突
そんな辛い日々が続く中、月に一度の定例会議で、事件が起こります。
議論が白熱するあまり、当時の所属長(現・常務)と私が口論になり、私が暴言を吐いてしまったのです。
経営者になってから、社員に対して「お前」と言ったのは、あの日が最初で最後。会議後、私は頭を冷やし、彼を別室に呼び出しました。
向き合って話すべきだ―そう判断したからです。
次回更新予定:11月3日(月)



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