「測る」ことで数的根拠が生まれるーコックピットで”何をすべきか”を決める
- 吉川義之
- 9月22日
- 読了時間: 2分

前回は「未来会計図」で必要粗利→売上目標→損益分岐点を逆算しました。 今回は、その“走り出した年度”を数字で操縦する話です。
アバンサールでは2019年度から、数字を根拠に意思決定するコックピット会議を毎月行っています。コックピット=操縦席。目的地(目標)に向けて、いま何をするかを数字で決める場です。
アバンサールがどのようにこの会議を実施しているかというと、「目標 → ギャップ → 行動」という流れです。
1)目標の翻訳(年→月→日)
例)今月の延べ顧客数目標が100名、稼働日数は25日→ 1日の必要平均は 4名/日。
現在実績が 3名/日 なら、ギャップ=1名/日。
2)“測れる式”に分解(KPIツリー)
売上(延べ顧客数)は
顧客数 × 利用頻度 × 単価 = (新規契約者+既存) × 利用回数 × 単価。
となります。ここでは単価・頻度は昨年並みとし、新規契約者数を主レバーにします。
3)具体例で逆算(数値は全て仮定)
①過去3年平均のデータでは「営業訪問 → 体験:10%」「体験 → 契約:50%」「契約者1人の平均利用:週2回(= 月8回/4週換算)」だったとします。
②ギャップは1名/日 = 月25日で 25人日 の不足⇒1契約が生む月間利用は 約8回/日
②を計算すると、25÷8=3.125名となります。そのため、今月の新規契約者は4名必要という計算になります。
次に新規4名の契約を得るためには①から逆算します。
4÷0.5(50%)=8件・・・体験
8÷0.1(10%)=80件・・・営業
こうして「今月は体験8件/営業80件」のように、行動量を“数”で確定させます。
幹部の仕事はKPIを“持つ”こと
もちろん、アバンサールのKPIは営業件数だけではありません。
欠席率、シェア率、コアシャア率、解約率など、……拠点や事業所によって“KPI”は違います。
幹部は自分の拠点に適したKPIを持ち、現在地を確認しています。数字が良くなる=未来会計図が前に進む、という一本線の設計が大切です。
【まとめ】
測るから、根拠が生まれる。
目標→ギャップ→行動量を数字の鎖で結ぶ(年→月→日→今日)。
コックピットは“操縦席”。その場で一手を決め切ることで、現場は前に進む。
来週は一度お休みをして、10月下半期からは「アバンサールという会社」について書いていきたいと思います。



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